建長寺に程近いところにある、臨済宗建長寺派のお寺、円応寺である。
ひっそりと落ち着いた趣のお寺である。
サザンオールスターズの桑田さんの出身校である鎌倉学園も近い。
よってサザンの曲「愛の言霊(ことだま) 〜Spiritual Message〜」のフレーズ、”宴はヤーレンソーラン 呑めどWhatChaCha 閻魔堂は 闇や 宵や宵や”の閻魔堂はおそらくこちらのお寺のことではないだろうか?
こじんまりとしているが重厚感のあるお寺である。
鎮座するご本尊閻魔大王座像は運慶作と言われ国重要文化財となっている。
閻魔様と聞くと、現世で嘘をつくと舌を引っこ抜かれるとか、天国行きか地獄行きかを決めるという、怖いだけのイメージしかなかったのだが、本堂を訪れて驚くべきことを知った。
閻魔様の驚くべき事実1
閻魔様以外にも取調官がいっぱい居る
閻魔様には死んでから5週間目(五・七日:ごなのか)に会うのだが、初・七日(しょなのか)、二・七日、三・七日、四・七日、六・七日、七・七日(いわゆる四十九日)、百日目、一周忌、三周忌と、計10人もの怖い人に取り調べられ、裁かれるのである。
あれ、写真が一人分足りない。
どんな聖人君子でも10人に調べられれば何らかボロは出るであろう。
閻魔様の驚くべき事実2
閻魔様はお地蔵様に変身する
そもそも閻魔様は全ての人を救いたいと願っており、悪行を行って地獄に行って苦しんでいる人でも、心から反省すれば、閻魔様はお地蔵様に身を変えて地獄の底までも救いに行くそうだ
閻魔様の驚くべき事実3
閻魔様もお礼参りにあう
閻魔様も人を地獄に送るという悪業をやっているので、獄卒達に捕まえられ昼夜3回、真っ赤に焼けた鉄板に寝かされ、口から溶けた銅を流し込まれ、地獄の苦しみを味わうそうなのである。
全くひどい話である。
そうまでして人を裁くのは、人々が罪を犯さないこと、犯した罪を懺悔する事を願ってのことだそうだ。
身を挺して衆生を救う、正に慈悲のお心なのである。
その他、読んで拝めばこれまでに犯した罪が許されるお経(懺悔文=ざんげもん)がある。心を込めて読経したい。
仏教の基本的な教えなどもわかりやすく掲示されており、興味を持って拝観すればとても勉強になるお寺である。
合掌