昨年末、お義父さんが亡くなり、形見分けでいただいた黒霧島を開けました。
お酒が好きな人でビール、日本酒、焼酎、ウイスキーといろんなお酒を楽しむ方でした。
あまりつまみにはこだわらず、ましてや食事は好まず、とにかくお酒ばかり飲む、飲み疲れたら寝るという飲み方。
あまりにも食べないので皆心配していましたがアルコールの養分で生きている感じでした。
たまに遊びに行ったとき一緒に飲みましたが、コロナで会えなくなったとき、前から患っていた心臓が悪化、足腰も弱くなり、認知症も発症して入院。
そうこうするうちに食事もとれなくなって木が枯れていくように衰え、亡くなってしまいました。
亡くなる前の日にお見舞いに行ったのですが、面会時間はコロナの対策で1人5分だけ。
意識はあって、何か必死に話しかけてくれたのですが何を言っているか良くわからなかったまま時間切れ。
「また来ますからね」と言って別れたきり、次の日に旅立ってしまいました。
もっと一緒に飲んでおけばよかったな、と後悔先に立たずとはこのことですね。
延命的な措置は自らの意思できっぱり断ったところが最後までお義父さんらしく。
気難しいタイプでしたが、最後は看護をしてくれた周りの人たちにたびたび感謝の言葉を伝えていたとのこと。
置いていってしまった黒霧島をお湯割りでしみじみといただく。
普段はちょっと気難しいけれど皆が飲むととても嬉しそうにしていたお義父さんを想いつつ。
献杯。