りた郎のblog

海、ディンギー(ヨット)、ウインドサーフィン、鎌倉、お酒など思いつきブログ

千と千尋と仏道と

夏休みに名古屋にあるジブリパークを訪れた。

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ジブリの大倉庫というメインの屋内施設の中に、ジブリのなりきり名場面展という建物がある。

ジブリの名シーンが再現された14のコーナーがあり、キャラクターと一緒に写真を撮ることが出来る。

最初にあるのが千と千尋の名シーンで、沼の底に向かう電車(恐らくはディーゼル機関車なのだろう)の中、千尋とカオナシが並んでいるシーンが再現されている。

来場者は千尋になったつもりでカオナシのモデルの横に座って撮影するのだ。

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物語の中で千尋は、不安で大変な環境においても父母の救出を信じて(慈悲の心)、懸命に働く。

いやだとか、辞めたいだとか文句も言わず、目の前の仕事に一生懸命取り組み、成長してゆく。

そして釜爺や凛、ハクなどの仲間たち助けられて、人の愛に気づいてゆく。

仲間の助けがあってこそ、人として大きく成長できた。

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ただ、千尋自身にも素晴らしい素質があった。

物語の中で千尋が人の誘惑をきっぱりと断るシーンがいくつかある。

父母が神様の食べ物を無断で貪り、美味しいから一緒に食べようと誘われた時。

カオナシから必要以上の湯の札や砂金を勧められた時。

千尋はいずれもきっぱりと断っている。

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仏教では貪瞋痴(とんじんち)という三つの毒(三毒)避けるべきという教えがある。

貪は貪りの心、瞋は怒りの心、痴は無知である。

カオナシは人の無知や貪りの心につけ込んで、人の欲しがる物を出して、人を食ってしまう生き物。

現代のメディアや広告を象徴しているようにも思える。

千尋は知ってか知らずか貪を避ける智慧があった。

もし、千尋が欲に溺れた人間だったなら、一家揃って豚となり、神様の食物となっていたかもしれない。

又は運良く油屋の使用人になれたとしても、カオナシの餌食になっていたかもしれない。

欲や貪りの心を滅し、慈悲の心を持ち、不平を言わず置かれた場所で精進する。

千尋の生き方に真の仏道が見出されるのである。

以上