りた郎のblog

海、ディンギー(ヨット)、ウインドサーフィン、鎌倉、お酒など思いつきブログ

目のレーザー手術体験記 網膜円孔

それは突然のことだった。

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ウインドサーフィンに行って昼休みにお弁当を食べていた時だった。

突然、目に墨汁を流し込んだように、真っ黒いものが視界を遮った。

「わ!何だこれは???(汗)」

ぶわっと視界に広がった黒いものはうねうねと形が変化している。

これは明らかにやばいやつだ。どうしよう・・・と思いつつも、冷静になって状況を判断してみた。

どうやら片目だけに見えているようである。

そして物理的に何か黒いものが目に入ったのではないようである。

であるならば、目の中の問題か、はたまた脳や神経の問題なのか・・・

などと考えていると、黒い墨のようなものが次第に引いて、黒い筋のようなものがのこり、またしばらくするとそれが小さくなったり、砂のような点々に変化していったのである。

とりあえず普通の視界は確保できるようになり、ちょっと大きめの飛蚊症のような状況に落ち着いた。

自分は飛蚊症が小さいころからあった。近視の人は飛蚊症になりやすいそうである。

明らかな異常であるがどうやら脳の問題ではなさそうである。

ただ、放っておくのはまずそうなので近所の良さそうな眼科をGoogleMapで探し、2日後に予約を取って診察していただいた。

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瞳孔を開く目薬をさしていくつかの検査とヒアリングを受けた後、「一つよくないことが起きています」という前置きの元、先生から伝えられた病名は「網膜円孔」ということだった。

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簡単に言えば網膜に小さな丸い穴が開き、放っておくとその穴から網膜がはがれて網膜剥離が起こる可能性が高い病気とのことであった。

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網膜剥離は放っておけば失明に至るとのことで、まずいことこの上ないのである。

何か悪い生活習慣があったり、激しい運動のし過ぎ、ということではなく老化が原因とのことである。

措置としてはその開いている穴の周辺をレーザーで焼き固め、それ以上広がらないようにする手術が一般的とのことであった(光凝固法)。

なんとも恐ろしそうな治療であるが、それほど危険ではなく20分程度で終わるものであり、放っておいても治ることはないそうなのでその場で手術の予約をした。

いざ手術の日。

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再び瞳孔を開く目薬をさして、前回の病状が進行していないかを確認したところ、大丈夫とのことで手術をすることになった。

手術は椅子に座って顎を機械の上において行う目の検査のような装置で行う。

頭が動かないように機械と頭をゴムバンドのようなもので固定する。

何しろレーザーなので頭が動けば絶対まずいはずである。

この段階で少し前かがみの状態で固定すると、途中で絶対に動きたくなるはずだ。

長時間同じ姿勢で動かないようにするために、姿勢をしっかりと正して、慎重にポジションを整えてから頭を固定してもらった。

その後、麻酔の目薬をさした上、小さなルーペのようなものを目に直接装着をする。

装着はゼリーのようなものを付けて行うのでそれほど痛くはないが、それ以後は全く瞼を閉じることができなくなる。

レーザー治療と聞いて、ビームのようなものをずーっと当て続けるのかと思っていたがそうではなく、パシッ、パシッと1発づつショットを打つような感じで照射するのであった。

打った瞬間は視界が緑色のまぶしい閃光でいっぱいになるが、痛みなどは感じない。

とは言え、自分が動いて目的の場所でないところに当たったらどうしようとか、いっぱい打っているうちに痛くなったらどうしようとか、不安がよぎって緊張してしまうのである。

そして動いちゃいけないと思う程体が硬くなり、やばい、動きそうと思って悪循環になるのである。

なるべく頭を無にして、座禅の要領で心を鎮め、なんとか平静を保つようにする。

全部で10分前後だったろうか、199ショットを打って治療は終了した。

その後、施術跡の状態を確認して、モニターでレーザーを打った場所の様子を見せて頂いた。

網膜には薄い部分があるそうで、その場所に打ちすぎるとよくないとのことで、そのようなことも調整しながら打っていただいたとのことだった。

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2週間後に経過検査を予約してその日は終了した。

術後は瞳孔を開く目薬の効果で3時間ぐらいは片目がまぶしくて仕方がない状態であった。

 

目のレーザー手術ということで恐怖や不安があったが、先生の丁寧な説明と声掛けがあり、安心して治療を受けることができた。

病気は不運であったが、名医に出会えたことが何よりの幸運であった。

以上